我が家が一番
二年前の7月2日早朝、夫の福岡の実家から突然夫の携帯電話が鳴った。
夫の母(=義母)からの一報であった。
「お父さん(=義父)が旅行先の鎌倉で突然倒れたらしい」と。
夫から連絡をもらった私は状況を聞いて、すぐに脳卒中(脳内出血)だと察した。
夫は仕事を早く切り上げて、一旦家に帰ってから行くと言っている。
私は叫んだ。
「お父さん、今日明日がヤマかもしれないよ!
支度なんかいいから、一刻でも早く直接行ってあげて!」
あれから二年。
今では義父もいわゆる「サ高住」の介護施設に落ち着き、
義母もほぼ毎日通う平穏な日々が続いている。
けれども、義父もやっぱり実家が一番落ち着けるのであろう。
夫と義弟がかわりばんごで、ほぼ1ヶ月毎に実家に連れて帰っている。
私もよく夫の介護帰省に付き合っている。
そのたびにいつも感じる。「患者さんはやはり我が家が一番なんだなあ」、と。
甲北病院の患者さんたちにも、その思いをもって、日々看護に向き合っている。
看護科
