俳句っていいな
梅一輪一輪ほどの暖かさ
立春を過ぎたとはいえまだまだ寒いこの時期、この句をいつも思い出します。
たった17音の詩『俳句』は、見事に映像を切り取ったり、ストーリーを連想させたり、
本当にすごい芸術だと思います。
俳句のルールは単純。原則17音で必ず季語を入れること。この『季語』が、また風流です。
歳時記に、各季節の季語が、天文・地理・動植物・人事などの項目別に分類されています。
例えば「梅」は春の季語ですが「探梅」は冬の季語。
早咲きの梅を探して山を歩くのは冬というわけです。
私は「山笑う」という春の季語が大好きです。
寒々としていた山が、薄緑の葉に覆われてゆき白やピンクの色もちらほら見られ、
どことなくほんわかと柔らかくなってきているような春の山は、本当に笑っているようです。
調べてみると、北宋の画家・郭熙の「春山淡冶にして笑うが如く、夏山蒼翠にして滴るが如く、
秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡として眠るが如く」に由来するそうです。
絶妙な表現!と感動してしまいます。
そこから「山笑う」を春の季語として用いている俳句の世界は趣き深い。
ちなみに「山滴る」は夏、「山粧う」は秋、「山眠る」は冬の季語です。
生活の中で、ふとした瞬間に季節を感じるのは、しあわせなことだと思います。
日本人が大切にしてきた文化です。それを俳句に詠むことができたら本当に素敵!
もっとも、今の私は俳句をひねる時間の余裕もなく、「プレバト」を見て楽しむ程度ですが、
老後の楽しみに俳句をと考えたりしています。
えっ?吟行という名目で食べ歩きに行くだけだろうって?・・・そうなりそうですね(笑)
地域連携室
