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俳句っていいな

2017.02.15 スタッフブログ

 

梅一輪一輪ほどの暖かさ

立春を過ぎたとはいえまだまだ寒いこの時期、この句をいつも思い出します。

たった17音の詩『俳句』は、見事に映像を切り取ったり、ストーリーを連想させたり、

本当にすごい芸術だと思います。

 

俳句のルールは単純。原則17音で必ず季語を入れること。この『季語』が、また風流です。

歳時記に、各季節の季語が、天文・地理・動植物・人事などの項目別に分類されています。

例えば「梅」は春の季語ですが「探梅」は冬の季語。

早咲きの梅を探して山を歩くのは冬というわけです。

 

私は「山笑う」という春の季語が大好きです。

寒々としていた山が、薄緑の葉に覆われてゆき白やピンクの色もちらほら見られ、

どことなくほんわかと柔らかくなってきているような春の山は、本当に笑っているようです。

調べてみると、北宋の画家・郭熙の「春山淡冶にして笑うが如く、夏山蒼翠にして滴るが如く、

秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡として眠るが如く」に由来するそうです。

絶妙な表現!と感動してしまいます。

そこから「山笑う」を春の季語として用いている俳句の世界は趣き深い。

ちなみに「山滴る」は夏、「山粧う」は秋、「山眠る」は冬の季語です。

 

生活の中で、ふとした瞬間に季節を感じるのは、しあわせなことだと思います。

日本人が大切にしてきた文化です。それを俳句に詠むことができたら本当に素敵!

もっとも、今の私は俳句をひねる時間の余裕もなく、「プレバト」を見て楽しむ程度ですが、

老後の楽しみに俳句をと考えたりしています。

えっ?吟行という名目で食べ歩きに行くだけだろうって?・・・そうなりそうですね(笑)

 

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